タバコの三大有害物質「タール」

タバコの三大有害物質「タール」

発がん性物質が含まれるタールとは

タールというのは、石油由来のものや樹木由来のものなどがあり、複数の意味を持っています。
しかし、タバコの成分として知られる「タール」とは、その煙に含まれる、一酸化炭素やガス状の成分以外の粒子状の成分を指します。

簡単にいうと、いわゆる「ヤニ」のことです。タバコに火を付けると煙が出ますが、この成分は、その煙の中で直径0.4ナノメートルという極小の粒子として浮遊しています。
そしてこの成分は単一の物質を指しているのではなく、さまざまな粒子状の物質をまとめてそう呼んでいます。
そのためこの成分には、ベンゾピレンや芳香族アミン類、タバコ特異的ニトロソアミン類といった物質が含まれているのです。

これらの物質には有害なものも含まれているため、タールは、ニコチンや一酸化炭素とともに「タバコの三大有害物質」と呼ばれています。

なぜタールが体に悪いのか

タバコにはニコチンや一酸化炭素といった有害物質が含まれていますが、特にタールに関しては、発がん性物質が含まれていることが知られています。

その発がん性物質とは、先ほども紹介したベンゾピレンや芳香族アミン類、タバコ特異的ニトロソアミン類などであり、他にも70種類もの発がん性のある物質が含まれていると言われているのです。
タバコというと肺がんになりやすいことが有名ですが、他にも喉や胃、肝臓といった部位や組織でも発症しやすくなることが知られています。

また、タバコの中にはタールの量を少なく抑えたものがあり、健康を考えてそうしたものを選ぶ人も多いでしょう。
しかしそうしたタバコは、フィルターによってその成分を吸い込む量を抑えているだけなので、いわゆる副流煙に含まれる成分量は普通のものと同じになるという点に注意する必要があります。